役員の負担が大きい

自治会の役員の負担は非常に大きいです。仕事と両立するのが難しかったり、休日がなくなってしまったりすることも珍しくはありません。また、何かあるとすぐに電話がかかってくる場合もあります。役員を務めている期間は気持ちが休まらないということも珍しくはありません。

ルールが古い

昔ながらのルールが残っているケースもあります。役員が高齢者だと連絡手段が対面だったり紙の回覧板だったりとデジタル化するのが難しい傾向にあります。インターネットなどに日常から接してきた世代からすると、こうしたものによる交流は面倒に感じてしまうかもしれません。

加入を断れない

自治会はあくまでも任意団体です。本来であれば加入の義務はありません。しかし、加入しないとゴミ出しが制限されてしまったりご近所付き合いに支障をきたしたりするケースもあるので、実質的に加入を断れなくなっていることがあります。

自治会の会員になると役員へ当番制で就任しなくてはいけなかったり、イベントへの参加が義務付けられたりして、活動を断れないケースもあります。

このように本来であれば任意なはずの活動が実質的に強制になっているのが、自治会の問題なのです。

お金の流れがわからない

会費を徴収したとしても、用途が不透明な自治会は少なくありません。会計に関しては書類等で証明する必要があるのですが、それを行わない自治会もあります。横領が起こったケースもあるため、お金の流れは自治会において大きな問題なのです。

会費が適切な使われ方をしないのであれば、自治会そのものが不要と感じる方も多くなってしまいます。自治会から離れてしまう原因となるかもしれません。

これらが自治会の抱えている問題です。これらを解決したうえで、自治会は適切な運営を行わなくてはいけません。

少子高齢化

地域コミュニティの主なメンバーは高齢者の方が多いです。地域活動の主戦力は60代と考えられているのですが、少子高齢化によって生産年齢の人口が減少し、定年が延長されているので自治会への参加が望めなくなっているのです。

また、子どもが少ないと親世代も当然少なくなるので、親世代の参加を期待できず自治会の担い手を育成することが難しくなるのも問題となっています。

単身世帯が増えている

新しく地域に引っ越してきたという人は、単身世帯であることが多いです。もちろん、新しく生活をする場所であるため、その地域に知っている人はいません。その結果、その地域への愛着が生まれなくなってしまうのです。

自治会は地域のための活動を行っているので、地域への愛着が生まれないと帰属意識が育たずに参加意欲が湧かなくなってしまいます。これによって地域コミュニティへの参加者が減少し、衰退してしまうのです。

労働環境の変化

勤務時間が多様化するケースが増えてきています。休日が土日でない会社もあり、そうした場合だと地域の行事に物理的に参加することができなくなってしまいます。

もちろん、自治会の活動と仕事では仕事を優先するのが当然です。仕事を優先した結果、自治会に参加できないという人も多くなってきています。

生活環境の変化

働いている人の多くは、家が寝るために帰る場所となっています。昔は近隣住民同士が気軽に集まることのできる環境が構築されていました。しかし、現在では気軽に集まるのは難しくなっています。その結果、人と人とのつながりが生まれにくくなっているのです。

さらにSNSなどの発展によって、近所の付き合いを避けても生活が可能になりました。こうした変化も地域コミュニティが衰退している要因といえるでしょう。